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何度も読んでほしい日本の名作絵本vol6

「うまかたやまんば」小澤俊夫 再話赤羽末吉 絵福音館書店「うまかたやまんば」は宮城県登米郡に伝わる昔話。今回ご紹介する絵本は日本の昔話の研究を行っている小澤俊夫さんが再話したものです。そして絵は赤羽末吉さん。独特の世界観がたまらない名作です。この絵本を読む時に味わっていただきたいポイントを3つご紹介します。このお2人にしか作り出せない圧巻の世界観をぜひご堪能ください。

①前半の躍動感うまかたが荷物を馬に積んで歩いていると、やまんばが積み荷をよこせと襲ってきます。うまかたは積み荷をぶん投げ逃げますが、逃げても逃げてもやまんばが追いかけてきて・・このハラハラドキドキの展開。赤羽末吉さんは絵本を横いっぱいに使い、スピード感のある絵で表現しています。また小澤さんの文章は、「また」「そして」で次のページに繋げており、振り切っても振り切ってもやまんばが追いかけてくる恐怖が伝わってきます。

②中盤の静かなスリルなんとかやまんばを振り切って逃げ込んだのは、よりによってやまんばの家。絶対絶命の大ピンチですがうまかたもやられっぱなしではありません。大胆な復讐を開始します。ここでは絵本を縦に使っており、上下のやりとりの静かなスリルを感じることができます。しんとした空間で繰り広げられるうまかたとやまんばのやりとりにヒヤヒヤドキドキ。家に帰ってきてほっとしたのか、やまんばのちょっとお間抜けな一面には子どもたちもクスクス笑ってしまうはず。怖いけど可笑しい、そんな場面です。

③結末は・・最後の部分では、また絵本を横に使い物語の結末に繋げています。うまかたの心情は文章ではほとんど描かれていない為、最後にうまかたが発した一言がとても効果的に感じます。うまかたとやまんばの運命やいかに・・?

ハラハラドキドキの連続。でもクスリと笑ってしまう。怖いけど可笑しい痛快な絵本。ぜひお手に取ってご覧になってみてください




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